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PCPエアライフルの保管圧力|空気は抜く?何barで保管する?

満タンのまま?長期保管で考えたい圧力の目安

PCPエアライフルやプレチャージ式空気銃の保管圧力を初心者向けに解説します。空気は抜くべきか、何barで保管するか、満タンのままでよいか、レギュレーター圧や長期保管、高圧によるOリングや耐圧チューブへの負担まで整理します。

PCPエアライフルは何barで保管する?

PCPエアライフルやプレチャージ式空気銃をしばらく使わないとき、「タンクの空気は抜いた方がいいのか」「満タンのまま保管して大丈夫なのか」「何barくらい残せばいいのか」と疑問に思う人は多いと思います。

結論から言うと、PCPエアライフルを完全に空の状態で保管するのは、基本的にはおすすめしません。

一方で、常に最大充填圧力まで入れた状態で長期保管する必要があるとも限りません。

保管に適した圧力は銃の構造やメーカーによって違うため、「PCPは必ず○○barで保管」と一つの数字だけで考えないことが大切です。

なぜ空気を完全に抜いて保管しない方がいい?

PCPエアライフルの内部には、Oリング、バルブ、レギュレーターなど、高圧空気を密閉するための部品が数多く使われています。

ある程度の圧力が残っていることでバルブやシールが正常な位置に保持され、外部から湿気や汚れが入りにくい状態を維持できます。

実際に、PCPメーカーの中には保管時にも一定の圧力を残すよう案内しているところがあります。

そのため、「使わないからタンクの空気を全部抜いておこう」という考え方は、PCPでは必ずしも適切ではありません。

メーカーによって保管圧力の考え方は違う

PCPエアライフルの保管圧力には、すべての銃に共通する数字があるわけではありません。

たとえばFX Airgunsは、銃を乾燥した安全な場所で、レギュレーター圧以上の圧力を残して保管するよう案内しています。

一方、Air Armsでは、PCPを完全に空にせず、保管時に50〜60bar程度を残す考え方が案内されています。

さらにAltaros M24の現行マニュアルでは、内部シールの寿命を延ばすため、現在設定しているレギュレーター圧より約10bar低い圧力で保管することを推奨しています。

このようにメーカーや構造によって考え方がかなり違うため、まずは使用しているモデルの取扱説明書やメーカー指定を確認するのが基本です。

メーカー指定が見つからないレギュレーター付きPCPであれば、ひとつの実用的な目安として「レギュレーター設定圧+50bar程度」を基準にすると分かりやすいと思います。たとえばレギュレーター圧が120barなら、170bar前後をひとつの目安にする考え方です。

これはすべてのPCPに共通するメーカー指定値ではなく、必要な圧力を十分に残しつつ、最大充填圧力近くで長期間保管し続けないための目安です。

ただし、射撃を終えた時点で200barや250bar残っているからといって、毎回わざわざ空気を抜いて「レギュレーター圧+50bar」まで合わせる必要はありません。普段の使用の中で圧力が下がっていけばよく、特に長期間使わない場合に必要以上の高圧を掛けたままにしない、という考え方で十分です。

最大充填圧力と、保管に向いた圧力は同じではない

PCPエアライフルには、最大充填圧力が230〜250bar前後のモデルもあれば、300bar前後、さらに高い圧力に対応したモデルもあります。

ただし、「その圧力まで充填できる」ことと、「その圧力のまま長期間保管するのが適している」ことは別です。

最大充填圧力は、銃を使用するうえで許容される上限です。必ずしも長期保管に最適な圧力を意味しているわけではありません。

そのため、最大300barまで入る銃だからといって、保管のために毎回300barまで充填しておく必要はありません。

高い圧力を長期間掛け続ける負担も考える

銃の内部には、Oリング、バルブ、レギュレーター、接続部など、圧力を受け続ける部品があります。

モデルによっては、内部の高圧ラインに耐圧チューブを使っているものもあります。

たとえば一部のエアライフルでは、ボトル側の高圧を内部の耐圧チューブで後方の機関部へ送る構造を持っています。最大300barで使用できる銃ですが、これは「300barでの長期保管が最適」という意味ではありません。

38TUNESで実際に扱ってきた経験では、こうしたエアライフルを300bar近辺の高い圧力で長期間保管し続けると、耐圧チューブやその接続部、シール類への負担が大きくなり、エア漏れなどのトラブルにつながりやすくなると感じています。

これはこうした銃の性能そのものを否定する話ではなく、高圧ラインに耐圧チューブを使う構造上、保管時にもその部品へ圧力が掛かり続けるためです。Altaros M24など、内部に高圧チューブを使う銃でも同じように、長期保管時の圧力は意識しておいた方がいいでしょう。

こうした部品には、保管中もタンク圧に応じた負荷が掛かり続けます。

長期間、必要以上に高い圧力を掛け続けることは、耐圧チューブ、接続部、Oリングなどへの負担となり、経年劣化やエア漏れの一因になることがあります。

最大充填圧力が高いモデルほど、「最大まで入るから、そのまま長期保管しておけばいい」と単純には考えない方がいいでしょう。

レギュレーター付きPCPでは設定圧も確認する

現在のPCPエアライフルには、レギュレーターを搭載したモデルが多くあります。

レギュレーターは、メインタンクの高い圧力を一定の圧力に調整し、安定した弾速を得るための部品です。

保管圧力についても、このレギュレーター設定圧との関係を考える必要があります。

メーカーによってはレギュレーター圧以上を残すよう指定している場合もあれば、Altaros M24のように設定圧を基準に具体的な保管圧力を指定している銃もあります。

そのため、レギュレーター付きPCPでは、単純にタンクの最大圧力だけを見るのではなく、その銃のエアシステム全体を確認します。

満タンのまま保管してもいい?

メーカーが指定する最大充填圧力の範囲内であれば、その圧力まで使用することを前提として設計されています。

そのため、最大充填圧力近くまで入っているからといって、それだけで異常ということではありません。

ただし、保管するためだけに毎回満タンまで充填する必要はありません。

特に長期間使わない場合は、メーカー指定があるならそれを優先し、指定がなければ必要以上に高い圧力を掛けたままにしない、という考え方が現実的です。

「満タンは絶対にダメ」でも、「必ず満タンにして保管する」でもありません。

保管場所の温度にも注意する

PCPのタンク圧力は、温度によって変化します。

同じ量の空気が入っていても、温度が上がれば圧力は上がり、温度が下がれば圧力は下がります。

そのため、最大充填圧力に近い状態の銃を、高温になる車内や直射日光の当たる場所、暖房器具の近くなどへ放置するのは避けます。

保管圧力だけではなく、保管する場所の温度もセットで考えることが大切です。

気温とタンク圧力の関係については、別の記事で詳しく扱います。

長期保管では圧力計を確認する

長期間使わない場合は、保管前のタンク圧を覚えておくと、エア漏れの確認にも使えます。

数日、数週間、数か月と置いたあとで圧力が大きく下がっている場合は、Oリング、バルブ、レギュレーター、接続部などから空気が漏れている可能性があります。

ただし、圧力計そのものにも誤差があります。また、気温が変わればタンク圧も変化します。

少し針の位置が変わっただけで、すぐにエア漏れと判断する必要はありません。

PCPエアライフルの保管圧力で覚えておきたいこと

保管圧力を考えるときは、次の点を基本にすると分かりやすいです。

  • PCPを完全に空の状態で長期保管しない
  • メーカーが保管圧力を指定している場合は、その指定を優先する
  • 「最大充填圧力」と「長期保管に向いた圧力」は別と考える
  • 保管のためだけに毎回最大圧力まで充填する必要はない
  • メーカー指定がなければ、レギュレーター圧+50bar程度をひとつの実用的な目安にする
  • 目安の圧力に合わせるために、毎回無理に空気を抜く必要はない
  • 必要以上に高い圧力を長期間掛け続けない
  • 高温になる場所で保管しない
  • 長期保管時は圧力の変化も確認する

「PCPエアライフルは何barで保管すればいい?」という質問に、すべての銃で共通する一つの数字はありません。

大切なのは、ある程度の圧力を残しつつ、その銃の構造とメーカー指定に合った圧力で保管することです。

特に最大充填圧力が高い銃では、「入るだけ入れておく」よりも、長期間その圧力を受け続ける部品があることまで考えておくといいでしょう。