PCPエアライフルの充填方法と必要な道具
ハンドポンプ・大型ボンベ・コンプレッサーはどう違う?
PCPエアライフルの充填方法を初心者向けに解説します。ハンドポンプ、大型エアボンベ、コンプレッサーの違いや、充填圧、水分管理、300bar充填施設について整理します。
まず知っておきたいこと
PCPエアライフルは、高圧の空気を銃のタンクにため、その空気を使って発射するエアライフルです。
そのため、銃を選ぶときには「どうやって空気を入れるか」まで考えておく必要があります。
代表的な充填方法は、ハンドポンプ、大型エアボンベ、コンプレッサーの3つです。
どの方法にもメリットとデメリットがあり、銃のタンク容量や充填圧、自宅環境、射撃頻度によって向き不向きが変わります。
まず知っておきたいPCPの充填
PCPエアライフルには、高圧の空気をためるタンクやシリンダーがあります。
射撃すると空気を少しずつ消費し、圧力が下がってきたら再び充填します。
どこまで充填するかは銃によって異なります。
200bar程度のモデルもあれば、近年は300bar近くまで充填する大容量タンクのモデルも増えています。
レギュレーターのない古いモデルであれば、たとえば最大200bar程度まで充填し、160bar程度まで使うといった運用があります。
レギュレーター付きのモデルでは、たとえば140barなどの設定圧付近まで使いながら、メーカーが指定する最大充填圧の範囲、230〜300bar程度などで運用する形になります。
まずは、自分の銃のタンク容量、レギュレーター圧、最大充填圧力を確認しておきましょう。
ハンドポンプ
もっともシンプルなのがハンドポンプです。
電源がなくても使え、導入費用も比較的抑えられます。
一方で、高圧になるほどポンピングは重くなります。
以前のPCPでは200cc前後・200bar程度のシリンダーも多く、ハンドポンプでも十分実用的でした。
しかし現在は、500cc前後・300bar対応といった大型タンクの銃も増えています。
こうした銃を毎回ハンドポンプだけで上限近くまで充填するのは、かなり大変です。
小容量シリンダーの銃や、補助的な充填手段として考えると分かりやすいでしょう。
大型エアボンベ
大型エアボンベに高圧の空気をためておき、そこから銃へ充填する方法です。
短時間で充填でき、体力も使いません。
また、適切な設備で充填されたボンベなら、乾燥した空気を使用できる点も大きなメリットです。
一方で、ボンベそのものが重く、初期費用もかかります。
さらに、ボンベの空気が減ったら、再び充填してもらう必要があります。
特に現在のPCPで使われる300bar充填は、すべてのダイビングショップや充填業者が対応しているわけではありません。
そのため、大型ボンベを使うなら、購入前に「近くで300barまで充填できる場所があるか」を確認することがかなり重要です。
郵送で充填を依頼する場合は、往復送料だけで1回5,000円前後かかることも珍しくありません。
300barをどこで充填するか
大型ボンベを使う場合、実際に一番困りやすいのが充填場所です。
ダイビングショップでは200bar程度までなら対応できても、300barには対応していない施設もあります。
近くに対応施設がなければ、遠方まで持ち込んだり、宅配を利用したりすることになり、時間も送料もかかります。
私は、300barまで充填できる施設を全国で調べて一覧にしています。
大型ボンベを検討している方は、先にこちらを確認しておくといいでしょう。
コンプレッサー
近年は、PCPエアライフルを直接充填できる小型高圧コンプレッサーも増えています。
自宅で充填できるため、近くにボンベの充填施設がない人には便利です。
射撃のたびに大型ボンベを持ち運んだり、空気を入れに行ったりする必要もありません。
一方で、コンプレッサーは機械なので、故障やメンテナンスの問題があります。
内部では高圧まで空気を圧縮するため、ピストンリングなどの部品にも大きな負荷がかかります。
また、製品によっては冷却や連続運転時間にも注意が必要です。
価格だけでなく、構造やメンテナンス性まで含めて考える必要があります。
機械の扱いやメンテナンスに慣れていない人には、あまりおすすめしにくい方法です。
水分管理はかなり重要
PCPの充填で、初心者が見落としやすいのが水分です。
空気にはもともと水蒸気が含まれています。
これを高圧に圧縮すると、圧縮時に温度が上がり、その後冷える過程で水分が発生します。
この水分が銃内部に入り続けると、錆や腐食、バルブなどのトラブルにつながる可能性があります。
大型ボンベは、業務用設備でドライエアを充填していることが多いため、この点では扱いやすい方法です。
一方、小型コンプレッサーでは、冷却、ドレン、水分分離器、フィルターなどの管理が重要になります。
「高圧まで入ればいい」だけではなく、どんな空気を入れているかも考える必要があります。
3つの充填方法の違いや水分管理について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事でまとめています。
銃との接続方法も確認する
充填機器と銃を接続する方法も、モデルによって違います。
代表的なのは、専用の充填プローブを差し込むタイプと、フォスターカプラーを使うタイプです。
銃本体だけでなく、ホース、アダプター、カプラーまで含めて接続できるか確認しておきましょう。
どの方法を選べばいい?
おおまかには、次のように考えると分かりやすいでしょう。
- 小容量シリンダーで射撃量も少ない → ハンドポンプ
- 大型タンクで頻繁に射撃する → 大型エアボンベ
- 近くに充填施設がなく、自宅で完結したい → コンプレッサー
ただし、充填機材はどれか一つが絶対的に優れているわけではありません。
費用を抑えたいのか、手軽さを優先したいのか、自宅で完結したいのか、射撃量が多いのか。何を重視するかによって、向いている方法は変わります。
自分が何を優先するかという視点から充填機材を選びたい方は、こちらの記事でも詳しく考えています。
まとめ
PCPエアライフルでは、銃本体と充填方法をセットで考える必要があります。
ハンドポンプ、大型エアボンベ、コンプレッサーには、それぞれ向いている使い方があります。
特に現在の大容量・高圧PCPでは、どこまで充填する必要があるか、近くに300bar対応の充填施設があるか、水分をどう管理するか、自宅でどこまで完結したいかまで考えておくことが大切です。
そして、費用、手軽さ、射撃量など、自分が何を優先するかによって最適な充填環境も変わります。
銃を買ってから充填方法で困らないように、最初に自分の環境と使い方まで含めて考えておきましょう。