PCPエアライフルは射撃後に何をする?片付け・手入れ・保管の基本
マガジン確認から清掃、ガンロッカーへ戻すまで
PCPエアライフルや空気銃で射撃・狩猟を終えたあとにやることを順番に解説します。マガジンを外す、バレル内の弾を確認する、デコッキング、マガジン清掃、水分や汚れの除去、保管圧力、ガンロッカーへの保管まで初心者向けに整理します。
射撃後は何をすればいい?
PCPエアライフルで射撃や狩猟を終えたあと、「そのままケースに入れていい?」「毎回バレルを掃除する?」「タンクの空気は抜いた方がいい?」と迷う人もいると思います。
射撃後に毎回大がかりなメンテナンスをする必要はありません。
基本は、銃を安全な状態に戻す、汚れや水分を残さない、異常がないか確認する、最後はガンロッカーへ戻す、という流れです。
まずマガジンを外す
射撃が終わったら、最初にマガジンを外します。
ただし、マガジンを外しただけでは、銃が空になったとは限りません。
すでにペレットプローブによってバレルへ送り込まれた弾は、マガジンを外しても銃の中に残っています。
「最後の一発を撃ったか分からない」という状態のままケースへ入れないようにします。
バレル内に弾を残さない
射撃終了時には、バレル内に弾が残っていない状態にします。
射撃場なら的へ、猟場なら安全なバックストップが確保できる方向へ銃口を向け、マガジンを外した状態で最後に一度発射しておくと分かりやすいでしょう。
弾が残っていればその一発で発射され、残っていなければ空撃ちになります。
そのため、この方法はメーカーが空撃ちを認めている銃に限ります。
特にスプリング式エアライフルなど、メーカーが空撃ちを禁止しているモデルでは行わず、取扱説明書に従います。
また、弾詰まり、二重装填、多重装填などの異常が疑われる場合は、確認のために撃ってみることはしません。異常がある場合は通常の射撃終了時とは別に考えます。
デコッキングだけでは弾は抜けない
デコッキングできるPCPもありますが、デコッキング=アンロードではありません。
デコッキングはハンマーのコッキング状態を解除する操作です。
すでにバレルへ送り込まれたペレットは、そのまま残っています。
したがって、「マガジンを外した」「デコッキングした」「バレル内に弾がない」は、それぞれ別の確認です。
ハンマーをコッキングしたままにしない
射撃を終えたら、ハンマーも通常の非コッキング状態へ戻しておきます。
モデルによってはデコッキングできますし、空撃ち可能なPCPなら、安全な方向を確認したうえで空撃ちしてハンマーを落とす方法もあります。
どの方法が適切かは銃によって違うため、メーカーの取扱方法を優先します。
マガジンもそのままポケットへ入れっぱなしにしない
意外と汚れやすいのがマガジンです。
猟場ではポケットの中にも、土、砂、枯れ草、ホコリ、衣類の繊維などが入ります。
その中へマガジンをそのまま放り込んでいると、回転部分やペレットを保持する部分へ汚れを噛み込むことがあります。
すると、マガジンの回転不良、装填不良、ペレットへの傷、装填位置のずれなどが起こり、場合によっては精度にも影響します。
使用後はマガジンについたホコリや異物をよく取り除き、必要に応じて清掃してから保管します。
特に可動部へ砂や細かなゴミが入っていないか確認しておくといいでしょう。
タンクの空気は毎回抜かなくていい
射撃を終えたからといって、PCPのタンクから空気を抜く必要はありません。
むしろPCPは、完全に空の状態で長期間保管することを基本とはしません。
適切な圧力を残したまま保管します。
また、保管に向いた圧力へ合わせるためだけに、射撃後に毎回わざわざ空気を抜く必要もありません。
雨や朝露で濡れたら、まず水分を取る
狩猟では雨だけでなく、朝露、濡れた草、雪、汗などでも銃が濡れます。
射撃後は、バレル外側、エアシリンダーやボトル、レシーバー、コッキングレバー、スコープ、スコープマウントなどに水分が残っていないか確認します。
濡れていたら、柔らかい布などで水分を拭き取ります。
特に金属部分へ水分を残したままにすると、錆の原因になります。
雨に濡れていなくても、汗や皮脂は拭いておく
銃を持って歩けば、手で触った部分には汗や皮脂が付きます。
特にバレル、エアシリンダー、コッキングレバー、ボルトハンドル、トリガーガード周辺などです。
金属部分は、射撃後に軽く拭く習慣を付けておくといいでしょう。
必要なら外装金属部へごく薄く防錆油を使います。
ただし、Oリングや樹脂部品などへ必要以上に油を付ける必要はありません。
フィルポートの汚れも確認する
PCPでは充填口(フィルポート)も確認しておきたい部分です。
猟場で土や砂、草の破片などが付着したままフィルプローブを挿すと、Oリングを傷めたり、汚れを内部へ持ち込んだりする原因になります。
ダストカバーが付いているモデルなら、使用後はきちんと閉めます。
充填前にも汚れていないか確認する習慣を付けるといいでしょう。
バレルは毎回掃除しなくていい
射撃後の手入れというと、「毎回バレルをクリーニングしなければいけない」と思うかもしれません。
しかし、PCPエアライフルは火薬を燃焼させる銃ではありません。
毎回バレルを徹底的に掃除する必要はありません。
むしろエアライフルでは、ある程度撃った状態で精度が安定していることもあります。
バレル清掃は、集弾が悪くなってきた、使用する弾を大きく変えた、多数発射した、バレル内へ水や異物が入った、といったタイミングを目安に考えれば十分です。
銃全体を軽く見ておく
毎回分解する必要はありません。
ただ、片付けながら銃を見るだけでも異常に気付くことがあります。
スコープマウントやストック固定部の緩み、マガジンの破損、フィルポート周辺のOリング、ネジの脱落、エア漏れらしい音、普段とは違う圧力低下などを軽く確認します。
重要なのは、「前回までと違うところがないか」を見ることです。
小さな変化に早く気付けば、大きなトラブルになる前に対応できます。
帰宅したらケースに入れっぱなしにしない
特に狩猟から帰ったあと、銃をケースへ入れたまま翌日まで放置するのは避けたいところです。
スポンジ入りのハードケースや厚手のソフトケースは、銃についた水分や湿気を内部へ抱え込むことがあります。
帰宅したら一度ケースから出し、銃の水分を拭く、ケースも乾燥させる、汚れや異常を確認するところまで行います。
最後はガンロッカーへ保管する
自宅へ戻ったあとの銃は、ケースへ入れたまま保管するものではありません。
猟銃・空気銃は、基準に適合したガンロッカーに入れ、施錠して保管します。
「今日はまた明日使うからケースのままでいい」ではなく、手入れが終わったら所定の保管設備へ戻し、確実に施錠します。
ガンロッカーの鍵も所持者本人が管理します。
射撃後の基本手順
射撃や狩猟が終わったら、基本は次の順番です。
- マガジンを外す
- バレル内に弾を残さない
- 空撃ち可能なモデルなら、安全な方向へ最後に一度発射して状態を確認する
- ハンマーを非コッキング状態にする
- マガジンのホコリや汚れを掃除する
- 銃についた水分・泥・汗を拭く
- フィルポートの汚れを確認する
- ネジの緩みやエア漏れなど、普段との違いを見る
- 必要なときだけバレルを清掃する
- 銃とケースを乾燥させる
- ガンロッカーへ戻して施錠する
毎回大がかりな整備をする必要はありません。
「安全な状態に戻す」「汚れや水分を残さない」「普段との違いを見る」「最後は正しく保管する」。この4つを習慣にしておけば、PCPエアライフルの射撃後の手入れとしては十分分かりやすいでしょう。