狩猟免許を取るには?
エアライフル猟を始めるための申込み・試験・免状の受け取り
エアライフルで狩猟をするには、銃の所持許可とは別に「狩猟免許」が必要です。申込先は、住所地の都道府県。試験では、法律や鳥獣の知識に加えて、猟具を安全に扱えるかなどが確認されます。ここでは、初めてエアライフル猟を始める人に向けて、免許の選び方から試験、狩猟免状の受け取りまでを整理します。
空気銃だけなら第二種。第一種も選択肢になる
銃を使う狩猟免許には、次の二つがあります。
| 免許 | 対象となる銃 |
|---|---|
| 第一種銃猟免許 | 散弾銃・ライフル銃などの装薬銃と、空気銃 |
| 第二種銃猟免許 | 空気銃 |
エアライフルだけで狩猟をするなら、第二種銃猟免許で対応できます。将来、散弾銃などを使うことも考えているなら、最初から第一種を取得する方法もあります。
ただし、第一種では装薬銃の取り扱いも技能試験に含まれるため、準備する内容が増えます。使いたい猟具と、学習・練習に確保できる時間を考えて選びましょう。
第一種・第二種とも、受験できるのは試験日に20歳以上の人です。年齢以外にも受験資格があるため、申請先の案内を確認してください。
試験日程と申込方法を確認する。抽選にも注意
申込先:住所地の都道府県の狩猟担当部署
狩猟免許試験は、警察署で申し込む銃の所持許可とは別の手続きです。
最初に、都道府県の公式サイトで「狩猟免許試験」を確認します。試験日だけでなく、申込期間、受験できる免許の種類、定員、受付方法まで確認しましょう。
申込みをすれば、必ず受験できるとは限りません。地域や受付方法によっては先着順や抽選となり、希望する回に受験できないことがあります。
例えば東京都では、事前申請者が定員を超えた場合、抽選で本申請に進める人が決まります。
手続きは、次の順番です。
- 1.希望する試験について事前申請する
- 2.本申請ができる旨の通知を受ける
- 3.期限までに必要書類と手数料を提出する
電子申請を利用する場合でも、別途郵送が必要な書類があります。事前申請やフォームへの入力だけで、申込みが完了したと思わないようにしましょう。
「この試験に合格すれば、今年の猟期に間に合う」という日程ぎりぎりの計画は避け、希望する回に受験できなかった場合も考えて、早めに準備を始めることが大切です。
必要書類と、試験以外にかかる費用も準備する
初めて申請する場合は、申請書、顔写真、医師の診断書などを準備します。東京都では、住民票の写しや受験票を受け取るための封筒も必要です。
すでに有効な猟銃・空気銃所持許可証を持っている場合、東京都ではその写しを提出することで、診断書と住民票の写しを省略できます。自分に必要な書類を確認してから準備しましょう。
診断書を依頼するときは、「狩猟免許試験の申請用」と用途を伝え、申請先が指定する様式を使います。銃の所持許可用と混同しないことも大切です。
費用は、試験の申請手数料だけではありません。診断書、写真、郵送、教材、事前講習などの費用も見込んでおきます。
東京都の初回申請手数料は、免許1種類につき5,200円です。金額や支払方法は、申込み時点の公式案内で確認してください。
初めてなら、事前講習を受けてから試験に臨む
申込先:都道府県の猟友会など、講習の実施団体
狩猟免許試験に向けて、猟友会などが初心者講習・予備講習・事前講習を開催しています。
受講は法定の必須条件ではありませんが、初めて受験する人には、強くおすすめします。特に重要なのが、銃の取り扱いなどを確認する技能試験への準備です。
講習では、本番で求められる取り扱いや手順に沿って、実際に確認・練習できます。何をする試験なのかを先に知り、一連の手順を覚えておけることが大きな利点です。環境省も、試験対策として予備講習の受講を勧めています。
銃を扱ったことがない人にとっては、どこを確認し、どの順番で操作するのかも、最初は分かりません。知識試験の問題だけを勉強して本番に臨むと、必要な動作を省いたり、手順を間違えたりして、失点につながります。
講習で教わった内容は、その場で一度できて終わりにせず、意味と順番を整理して覚えておきましょう。分からない点を講師に確認できることも、受講する価値の一つです。
試験と講習は、それぞれの申込方法・締切・費用を確認します。なお、ここでいう講習は、所持許可のために警察が行う「猟銃等講習会」とは別です。
試験は「知識・適性・技能」の三つ
狩猟免許試験では、主に次の内容が確認されます。
| 試験 | 確認されること |
|---|---|
| 知識試験 | 法律、猟具、鳥獣の識別や生態、鳥獣の保護管理など |
| 適性試験 | 視力、聴力、運動能力 |
| 技能試験 | 猟具の取り扱い、鳥獣の判別、銃猟では距離の目測など |
知識試験は三者択一式で、通常は30問・90分。正答率70%以上が合格基準です。
第二種銃猟免許の技能試験では、空気銃を模したものの取り扱いなどが確認されます。実際に弾を撃ち、的に当てる腕前を競う試験ではありません。
準備では、問題の答えだけでなく「なぜその行動が必要なのか」まで理解しておきたいところです。鳥獣の見分け方や安全な取り扱いは、合格後もそのまま必要になります。
鳥獣判別は、名前と見た目を結びつけて覚える
技能試験には、鳥獣のイラストなどを載せたカードを見て判別する課題も含まれます。狩猟対象となる鳥獣と、よく似た対象外の鳥獣を区別できるようにしておきましょう。
まずは最新の講習用教材で、名前と姿を結びつけて覚えます。似ている種類は、体型、顔の模様、嘴など、「どこを見ると違いが分かるのか」を整理すると覚えやすくなります。
ただし、教材の図版を覚えるだけで、野外でもすぐに判別できるとは限りません。エアライフル猟で出会うカモ類などは、雌雄や季節、距離、光の当たり方によって印象が変わります。
試験のための暗記で終わらせず、普段から公園や水辺で観察し、分かる種類を増やしていきましょう。実猟では、確信を持って判別できない鳥獣は撃たずに見送ることが基本です。
合格したら、狩猟免状を受け取る
試験に合格すると、都道府県知事が発行する「狩猟免状」が交付されます。東京都では、合格発表後に免状が送付される案内になっています。
届いたら、氏名、免許の種類、有効期限を確認し、大切に保管しましょう。狩猟免許は取得したまま永久に有効なものではなく、継続するには更新が必要です。
また、狩猟免状と、警察が交付する「猟銃・空気銃所持許可証」は別のものです。狩猟免許に合格しただけでは、銃を受け取って所持することはできません。
免許取得後も、狩猟者登録と射撃練習が必要
狩猟免許を取得したら、実際に猟をする都道府県で「狩猟者登録」を行います。
免許を取れば全国どこでも自由に狩猟できるわけではありません。登録に加えて、猟期、場所、対象鳥獣、猟法などの条件を守る必要があります。
エアライフル猟では、所持許可を受けた銃での射撃練習も欠かせません。試験に合格することと、実際の猟場で安全に判断し、狙った場所へ当てられることは別です。
免許・所持許可・狩猟者登録だけで予定を埋めず、銃の扱いに慣れ、射撃場で練習する時間まで確保しておきましょう。
結論:春から動き始める。翌シーズンに向けた冬の受験も選択肢
その年の秋から狩猟を始めたいなら、春のうちに試験日程や募集予定を確認し、早い回の受験に向けて動き始めることをおすすめします。
開催時期は都道府県によって異なり、春に試験があるとは限りません。募集を見逃さず、事前講習や書類の準備を進めておくことが大切です。
希望する回が抽選になったり、定員に達したりする可能性もあります。所持許可の手続きや、銃を受け取った後の射撃練習まで考えると、猟期直前からでは予定に余裕がなくなります。
一方、翌シーズンに向けて準備するなら、年末・年明けごろの試験を狙う方法もあります。地域によっては冬にも試験があり、猟期前に取得を目指す人の申込みが落ち着く可能性もあります。ただし、応募状況は地域や開催回によって変わります。
冬に免許を取り、春から夏に所持許可や銃の準備、射撃練習を進める。そうした計画なら、一つずつ落ち着いて準備できます。
目標は、免許を取ることだけではありません。安全に猟へ出られる状態を整えることです。
※東京の手続きは代表例です。日程・必要書類・費用・交付方法は、申請先の都道府県の最新案内を確認してください。