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狩猟用エアライフルの運搬・管理

車で移動するときの基本と注意点

狩猟用エアライフルを車で運ぶときの基本と注意点を初心者向けに解説します。ガンケース、アンロード、デコッキング、車内で銃を目立たせない工夫、車を離れるときや宿泊時の管理まで整理します。

狩猟用エアライフルを運ぶときに考えること

狩猟でエアライフルを使う場合、射撃そのものだけでなく、自宅から猟場までどう運ぶか、狩猟が終わったあとどの状態で車に積むか、途中で車を離れるときにどうするか、といった管理も重要です。

経験者には当たり前のことでも、初めて猟銃・空気銃を所持した人にとっては、「ケースに入れればいいのか」「マガジンを外せば安全なのか」「車に置いたままコンビニへ行っていいのか」など、分かりにくいことがたくさんあります。

この記事では、特に狩猟用PCPエアライフルを車で運ぶときに覚えておきたい基本をまとめます。

銃は正当な理由があるときだけ携帯・運搬する

猟銃や空気銃は、所持許可証に記載された用途に使用する場合や、修理のためなどの正当な理由がある場合でなければ携帯・運搬できません。

また、携帯・運搬するときは、銃を容器に入れるなど、法令に従った状態で運ぶ必要があります。所持許可証も携帯します。

狩猟へ行くために自宅から猟場へ向かう、射撃場へ行く、銃砲店へ修理に持ち込む、といった目的が基本です。

車で運ぶときはガンケースへ入れる

車でエアライフルを運ぶときも、銃を裸のまま車内へ置くのではなく、ガンケースなどの容器へ入れます。

これは単なるマナーではなく、携帯・運搬時の基本です。

ただし、ガンケースに入れたからそれで終わりではありません。

銃そのものの状態も確認してから車へ積みます。

車に積む前に、まずアンロードする

狩猟が終わって車へ戻ったら、最初に確認したいのが弾が入っていないことです。

PCPエアライフルの場合、「マガジンを外した=バレル内に弾がない」とは限りません。

すでにコッキング操作をしていれば、マガジンから弾が1発バレルへ送り込まれている可能性があります。

そのため、マガジン、装填状態、コッキング状態を別々に確認する必要があります。

  • マガジンを外す
  • バレル内に弾が残っていないか確認する
  • ハンマーがコッキングされたままになっていないか確認する

弾が入っていないことを確認してから、コッキング状態も解除する

バレル内に弾が入っていないことを確実に確認したら、次にハンマーの状態を確認します。

空撃ちが可能なモデルであれば、銃口を安全な方向へ向け、弾が入っていないことを確認したうえで一度空撃ちし、ハンマーを落としてからガンケースへ収納しておくと安心です。

ただし、空撃ちの可否はモデルによって異なるため、その銃の取扱説明書やメーカーの指定に従います。

要するに、車へ積む前には「マガジンが外れている」「バレル内に弾がない」「ハンマーもコックされていない」という状態を確認しておくと分かりやすいです。

デコッキングとアンロードは別

ここは初心者が特に混同しやすいところです。

デコッキングは、ハンマーのコッキング状態を解除する操作です。

しかし、デコッキングしてもバレル内の弾が抜けるわけではありません。

逆に、マガジンを外しても、すでにバレルへ送られた弾が残っていることがあります。

だから、「マガジンを外した」「デコッキングした」「弾が入っていない」は、それぞれ別の状態として確認する必要があります。

ガンケースを車内で目立たせない

もうひとつ、私が実際にやっているのが、ガンケースを車外から見えにくくすることです。

ガンケースは、銃に詳しくない人にはただの長いケースに見えても、分かる人が見れば中身を想像できる形をしています。

私は車にキャンプ用の大きなブランケットなどを積んでおき、ガンケースを車へ載せたら、必ず上から布をかけるようにしています。

これは法令上の保管設備という意味ではありません。

あくまで、外から不用意に銃の存在を知らせないための工夫です。

見える場所へガンケースをそのまま置いておくより、外から分からない状態にしておく方が、盗難や不要なトラブルを避けるうえでも安心です。

「少しだけ車を離れる」はどう考える?

狩猟へ向かう途中や帰りに、トイレへ行く、飲み物を買う、短時間コンビニへ寄る、といった場面があります。

警察庁は、狩猟などのため銃を車で運搬している途中で車を離れる場合について、原則として銃を携帯することを基本としつつ、車から離れる時間や距離、周囲の状況、盗難防止措置などを総合して、なお所持者の事実上の支配下にあると評価できるかどうかを個別に判断する考え方を示しています。

つまり、「鍵を掛けた車なら置いていって大丈夫」という単純な話ではありません。

時間や距離が長くなるほど、その説明は難しくなります。

ここは安易に判断せず、銃を車内へ残す状況そのものをできるだけ作らない方が安全です。

車は保管場所ではない

特に注意したいのが、車をガンロッカー代わりに考えないことです。

警察庁の通達では、狩猟などで宿泊するときに、銃を車内へ置いたまま宿泊することについて、適法な保管とは認められないと明確に示されています。

車をロックしていても、そのまま一晩置いてよいということにはなりません。

遠征猟などで宿泊する場合は、宿へ着いてから考えるのではなく、事前に銃をどう管理するかまで考えておく必要があります。

宿泊を伴う場合

狩猟のため、保管設備のない宿泊施設へ泊まる場合には、通常の自宅保管とは異なる扱いがあります。

警察庁の通達では、安全措置の例として、宿泊する居室を施錠する、銃を施錠したケースへ入れる、押し入れなど目立たない場所へ置く、毛布などをかぶせる、重要部品を取り外して別に保管する、といった方法が示されています。

遠征猟では、銃を持って泊まることまで含めて計画することが大切です。

PCPエアライフルは高圧空気を扱う機械でもある

PCPエアライフルは銃であると同時に、高圧空気を蓄える機械でもあります。

ただし、法律上はそれぞれ別の観点から扱われています。

一定条件を満たす空気銃については、内容積500mL以下で、空気または不活性ガスを使用する銃内部の高圧ガスなどが、高圧ガス保安法の適用除外とされています。空気銃へ直接充填するための一定の設備内の高圧ガスについても適用除外があります。

一方、銃としての所持、携帯、運搬、装填、保管については銃刀法による管理があります。

そのため、高圧空気を扱う機械としての安全管理と、銃としての安全管理は、分けて考える必要があります。

法律上の区分とは別に、300bar前後の高圧空気を持った機械を車で運んでいる、という意識は持っておいた方がいいでしょう。

狩猟中も「撃つ必要がない状態」で装填したままにしない

狩猟中だからといって、常に弾を装填した状態でよいわけではありません。

警察庁の講習資料では、狩猟中であっても、明らかに銃を発射する必要がないときには実包等を装填してはならないとされています。

PCPの場合は特に、マガジンが付いているかどうかではなく、バレル内に弾が入っているかを意識した方が分かりやすいです。

車へ戻るときや狩猟を終了するときは、アンロードを確実に行います。

車でエアライフルを運ぶときに覚えておきたいこと

基本をまとめると、次の点を覚えておきたいところです。

  • 正当な理由があるときだけ携帯・運搬する
  • 所持許可証を携帯する
  • 銃はガンケースなどの容器へ入れる
  • 狩猟終了時はマガジンだけでなくバレル内も確認する
  • デコッキングとアンロードを混同しない
  • 弾が入っていないことを確認してからハンマーの状態も解除する
  • ガンケースは車外から目立たないようにする
  • 短時間でも車を離れることを安易に考えない
  • 車内を銃の保管場所として使わない
  • 宿泊を伴う場合は事前に保管方法まで考える

特にPCPエアライフルを使い始めたばかりの人には、「マガジンを外した」「デコッキングした」「バレル内に弾がない」は、それぞれ別の確認項目だと覚えておいてほしいと思います。

経験者にとっては当たり前でも、この確認を習慣にしておくことが、狩猟中や移動中のトラブルを防ぐ基本になります。