ハンター保険とは?エアライフル猟に必要な補償と加入の準備
猟友会を通す場合も、個人で登録する場合も。補償・募集時期・証明書を確認する
エアライフルで狩猟を始めるには、銃の所持許可や狩猟免許に加えて、狩猟者登録が必要です。その準備として、忘れてはいけないのがハンター保険です。基本的には、登録に必要な条件を満たす保険や共済に加入し、その証明書を用意します。特に猟友会を通さず個人で登録する場合は、加入先と募集時期を早めに確認しておきましょう。秋から狩猟を始めたいなら、保険の準備は春から進めておくのがおすすめです。
狩猟者登録には、ハンター保険の準備が必要
狩猟者登録では、狩猟事故に対して3,000万円以上の損害賠償能力があることを証明する必要があります。
一般的には、条件を満たすハンター保険や狩猟事故共済に加入し、その証明書を提出します。エアライフルだけを使う第二種銃猟でも、この準備が必要です。
制度上は、保険・共済への加入以外に、同等の賠償能力を証明する方法もあります。ただ、これから狩猟を始める人は、まず「登録の前に保険や共済への加入を準備する」と考えるとわかりやすいでしょう。
なお、3,000万円は登録に必要な基準です。事故を起こした場合の賠償額が、その金額以内に収まるという意味ではありません。
他人への賠償と、自分のけがは別の補償
ハンター保険に入っていても、狩猟中に起きたことがすべて補償されるわけではありません。
次の四つを分けて確認しましょう。
| 起きたこと | 確認する補償 |
|---|---|
| 他人にけがをさせた | 対人の賠償責任補償 |
| 他人の車や建物などを壊した | 対物の賠償責任補償 |
| 自分が転倒してけがをした | 自分の傷害補償 |
| 自分の銃を落として破損した | 猟具の損害に対する補償 |
実際に、他人への賠償や自分のけがを補償するプランでも、猟具の補償が付くものと付かないものがあります。
狩猟者登録に使えることと、自分のけがや銃の破損まで補償されることは別です。補償の有無に加えて、支払われる金額や自己負担額も確認しておきましょう。
猟友会経由のほか、民間団体の会員向け制度もある
一般的な加入方法は、猟友会に入り、狩猟者登録とあわせて保険や共済を案内してもらう方法です。
一方、猟友会に入らず個人で狩猟者登録をする場合は、民間の狩猟団体などが用意する会員向けの保険制度を利用する方法があります。
会員サービスとして保険が付帯する場合もあれば、入会後に別途申し込む場合もあります。加入先を探す際は、補償内容に加えて、入会条件や会費、申し込み時期も確認しましょう。
※保険の契約を勧めたり、そのために具体的な商品説明をしたりする「保険募集」には、原則として資格や登録・届出などの要件があります。一方、団体が契約者となる団体保険では、会員に加入を案内する「加入勧奨」という仕組みがあり、通常の保険募集とは扱いが異なります。民間団体の会員向け保険には、この団体契約の仕組みを利用したものがあります。
秋から狩猟を始めるなら、春から加入先を調べる
個人で保険を準備する場合、特に注意したいのが募集時期です。
春から夏にかけて申し込みを受け付け、年に一度しか加入できない制度もあります。猟期が近づいてから申し込もうとしても、すでに受付が終わっていることがあります。
猟友会の登録案内が秋に届くからといって、民間団体の保険も同じ時期に申し込めるとは限りません。
個人で登録する予定なら、春の段階で加入先と募集時期を確認しておきましょう。
銃の所持許可や狩猟免許を準備している途中でも、保険の加入条件と申し込み時期は先に調べておくと安心です。
有害鳥獣捕獲や射撃場での補償も確認する
狩猟のために加入した保険が、有害鳥獣捕獲まで補償するとは限りません。
実際に、有害駆除を対象外としている制度もあります。狩猟を始めた後で有害鳥獣捕獲にも参加することになったら、その活動が補償されるかを改めて確認してください。
射撃場で練習する場合も、そこで起きた事故が対象になるかを確認しておきましょう。
同じ「ハンター保険」という呼び方でも、補償される活動や事故の範囲は同じとは限りません。自分が行う活動に合った内容を選ぶことが大切です。
費用は、保険料と会費を合わせて考える
個人で加入先を探す場合、予算の目安としては年間1万円前後を考えておくとよいでしょう。ただし、補償内容や団体の会費によって、それ以上かかる場合もあります。
たとえば、表示されている保険料が安くても、別途年会費が必要だったり、初年度だけ入会金が加わったりすることがあります。
猟友会の共済は掛金自体が比較的低く設定されていますが、猟友会の会費などもあるため、掛金だけで比較することはできません。
保険料だけでなく、初年度と翌年以降に支払う総額を確認し、補償内容とあわせて比べましょう。
証明書が届く時期と、登録にかかる時間を分けて考える
民間団体経由で加入した場合、保険に入ったことを証明する書類が届くまで、時間がかかることがあります。加入先によっては、到着が10月中旬になる場合もあります。
周囲で狩猟者登録の話が進んでいると、「まだ届かないけれど、間に合うのだろうか」と不安になるかもしれません。
ここで知っておきたいのは、猟友会が書類を集める時期と、都道府県へ個人で登録する時期は、同じではないということです。
猟友会では、多くの会員の手続きをまとめるため、8月末〜9月頃から受け付けることがあります。その日程を見ると、登録には長い時間が必要に感じられますが、個人の申請が必ず同じだけかかるわけではありません。
たとえば千葉県の山武地域振興事務所では、申請後1週間程度での交付を案内しています。また、必要書類をそろえて窓口で申請し、即日交付を受けられる場合もあります。
そのため、証明書が10月に届く予定だからといって、すぐに間に合わないと考える必要はありません。
ただし、郵送や他県への申請では、処理や往復の配送に時間がかかります。猟期開始に間に合わせるための提出期限が別に案内されることもあるため、登録先の案内を確認しましょう。
証明書を待つ間に、申請書や写真などを用意しておけば、届いてから手続きを進めやすくなります。発送予定を過ぎても届かない場合は、加入先へ確認してください。
春に保険を準備し、秋に登録書類を整える
エアライフル猟を始めるなら、ハンター保険も早めに準備しておきたい項目です。
猟友会を通す場合は、登録とあわせて案内を確認する。個人で登録する場合は、春から加入先を調べ、募集期間内に申し込む。
その後は、証明書の発送予定と登録先の受付日程を確認し、必要書類をそろえます。
保険への申し込みは早めに。証明書の到着は予定を確認し、個人登録の手続きに合わせて準備する。この流れを押さえておけば、初めてでも落ち着いて進められます。