カモを撃った後、どう回収する?
水上の獲物を回収する方法と道具
カモ猟で撃った獲物を安全に回収するための考え方と道具を解説します。風や流れの確認、タモ・釣り竿・ラジコンボート・カヤックなどの使い分け、半矢時の注意、撃つ前に回収方法を決める重要性をまとめます。
カモ猟は「撃った後」まで考えて成立する
カモ猟で、撃つことと同じくらい大切なのが獲物の回収です。
岸際に落ちてくれれば簡単ですが、実際には池の中央に浮かんだり、川の流れに乗って動いたり、風で対岸へ流されたりすることがあります。
エアライフルでカモ猟をするなら、撃つ前から「落ちたらどう回収するか」まで考えておく必要があります。
最も大切なのは、回収できない場所なら撃たないことです。水上の獲物を確実に持ち帰るところまでを含めて、カモ猟と考えます。
撃つ前に回収ルートを考える
水上のカモを狙う場合、射撃した位置と獲物が落ちる位置は離れています。
さらに着水後は、風や水の流れによって獲物が動き始めます。
射撃前には、落ちたらどちらへ流れるか、こちら側の岸へ寄ってくるか、対岸へ回り込めるか、手持ちの道具で届く距離かまで考えておきます。
「撃ってから考える」のではなく、回収まで含めて射撃できる場所なのかを判断することが重要です。
まず風と流れを見る
水面に落ちたカモは、その場に止まっているとは限りません。
河川では流れがあり、池や湖でも風によってかなり動くことがあります。
浮いている葉やゴミ、水面の波の向きなどを見ると、水の流れや風向きの目安になります。
こちら側へ寄ってくる条件なのか、それとも遠ざかる条件なのか。同じ50m先のカモでも、水面の状態によって回収難易度は大きく変わります。
ただし「そのうち岸へ来るだろう」と待つのではなく、射撃後はすぐ回収を始められるよう準備しておきます。
回収方法は距離と環境で使い分ける
カモ回収に「これひとつあれば全部解決」という道具はありません。
岸までの距離、水深、流れ、周囲の植物、足場などによって使い分けます。
- 手や長いタモ・ギャフで回収する
- 釣り竿で回収する
- ラジコンボートを使う
- カヤックなどを使う
- レトリーバーなど回収犬を使う
重要なのは、自分がよく行く猟場に合った方法を複数用意しておくことです。
岸際ならタモや長竿が早い
数メートル程度なら、タモや長い竿が最も簡単です。
水際には葦や枝があり、思ったより近い場所でも手が届かないことがあります。
伸縮式のタモやギャフのような道具を車に積んでおくと、こうした場面ですぐ対応できます。
準備に時間がかからないので、まず最初に使いやすい回収手段です。
中距離は釣り竿がかなり便利
岸から少し離れたカモには、釣り竿を使った回収が便利です。
ラインの先に回収用のフックなどを付け、獲物の向こう側へ投げて引き寄せます。
私自身、カモ回収ではこの方法をかなり多く使っています。
以前は遠投用のサーフロッドも使っていましたが、長くて取り回しが悪く、現在は中距離で狙った場所へ投げやすいゲームロッドを中心にしています。
実際の猟では「どこまで飛ばせるか」よりも、素早く出せて、狙った場所へ正確に投げられることの方が使いやすい場面が多いです。
遠距離ではラジコンボートも使える
釣り竿では届かない距離になると、ラジコンボートが便利です。
ボートを獲物のところまで走らせ、フックなどで引っ掛けて岸まで運びます。
ただし、ラジコンボートにもバッテリー切れ、水草や枝への引っ掛かり、通信距離、ラインやゴミのスクリューへの絡みなど弱点があります。
つまり、カモを回収するために出したボートまで回収不能になる可能性があります。
私はこの対策として、ラジコンボートそのものをリール付きロッドのラインにつないで運用しています。ボートは獲物のところまで自走させ、帰りはリールを巻いてラインでボートと獲物を岸へ引き寄せます。
こうすれば帰りのモーター駆動が不要なのでバッテリーを節約でき、万一ボートが動かなくなってもラインで引き戻せます。
大きな水面ではカヤックという選択肢もある
池や湖など、岸からではどうしても届かない環境なら、カヤックなどを使う方法もあります。
ただし、回収能力が高い一方で、準備と安全管理の負担も大きくなります。
冬の水辺は水温が低く、転覆すれば重大事故につながります。ライフジャケットを含む装備、風、流れ、乗り降りできる場所、その水域での利用ルールなどまで確認したうえで使います。
ウェーダーがあっても無理に水へ入らない
浅瀬ならウェーダーで回収できることもあります。
しかし、岸から見た水深と実際の水深は違います。急に深くなる場所、泥に足を取られる場所、流れの速い川などでは危険です。
特に冬は落水が低体温症につながります。
獲物のために人間が危険な水へ入る状況を作らず、届かなければ別の方法へ切り替えます。
ウェーダーは水に入るための道具ですが、泳ぐための道具ではありません。
半矢になったカモはさらに回収が難しい
完全に動かなくなったカモと違い、負傷したカモは岸から離れたり、潜ったり、草の中へ入ったりすることがあります。
そのため射撃前には、単に「落ちたカモを取れるか」だけではなく、少し移動した場合でも追える場所なのかまで考えておいた方がよいでしょう。
葦が密集した場所や流れの速い河川、広い湖面では、短時間で見失うこともあります。
射撃後は落ちた位置を見失わないようにしながら、できるだけ早く回収を始めます。
「すぐ使える状態」までが回収装備
良い回収道具を持っていても、車の奥にしまってあって組み立てに時間がかかるなら、流れのある場所では間に合わないことがあります。
私の場合、釣り竿はラインを通してすぐ投げられる状態にしています。
ラジコンボートも、現場でゼロから組み立てるのではなく、できるだけ短時間で出せるようにしています。
特に河川では、回収に使える時間そのものが短いことがあります。
道具選びだけではなく、「出す→使う→回収する」までを一度練習しておくことが大切です。
回収できない場所なら撃たない
カモ回収で一番大切なのは、高価なラジコンボートを持つことでも、遠投できる釣り竿を持つことでもありません。
その場所で落としたら、どうやって回収するかを射撃前に決めておくことです。
岸際ならタモ、中距離なら釣り竿、さらに遠ければラジコンボート。環境によってはカヤックや回収犬という選択肢もあります。
そして、どの方法を使っても安全に回収できそうにないなら、そのカモは撃たない。
水上の獲物を確実に持ち帰るところまでが、カモ猟です。
ラジコンボートを使った回収を詳しく見る
ラジコンボートを使う場合は、船体サイズ、速度、遠距離での視認性、通信距離、技適、予備バッテリーなど、回収道具として見るべきポイントがあります。
38TUNESでは、実際のカモ回収で使う前提でラジコンボートの選び方を別記事にまとめています。