ペレット・スラッグ

5.5mmエアスラッグの弾径の選び方|.216・.217・.218とバレルの相性

公称径だけでは決まらない。ライフリング・弾長・チョークまで見る

5.5mm(.22)エアスラッグの.216・.217・.218などの弾径違いを、バレル内径、ライフリング形状、弾長、チョークとの関係から解説します。

5.5mmスラッグの弾径は、なぜこんなに細かい?

5.5mm(.22)のエアスラッグを探していると、.216、.217、.218といったサイズ表記を見かけます。

さらにNSAでは.2165や.2175まで存在します。

同じ「5.5mm用」なのに、なぜこれほど細かく外径が分かれているのでしょうか。

背景のひとつに、5.5mm(.22)が長い間エアライフルの主要口径として使われてきたことがあります。

エアスラッグが一般化するよりずっと前から、世界中のメーカーが5.5mmのペレット銃とバレルを作ってきました。その過程で、同じ5.5mmと呼ばれていても、実際の内径やライフリング形状にはメーカーやバレルごとの差が生まれています。

ペレットなら薄いスカートが発射時に変形してバレルへなじむため、こうしたわずかな寸法差をある程度吸収できます。

一方、エアスラッグは弾体の広い範囲がバレルと接触するため、既存のさまざまな5.5mmバレルへ合わせるために、弾側の外径も細かく選ぶ必要が出てきました。

つまり.216、.217、.218などは「5.5mmという口径の違い」ではなく、さまざまな5.5mmバレルへスラッグをフィットさせるための微調整サイズと考えると分かりやすいでしょう。

Airgun Calibers|Pyramyd AIR Designing the Perfect Smallbore Airgun Slug|Patriot Slugs

.217と.218だけではない

よく目にするのは.217と.218ですが、それだけではありません。

現在のJSB KnockOutには、5.5mmで.216、.217、.218があります。

H&N Slug HPでは主に.217と.218が用意され、ZANも5.5mmでは.217と.218を中心に展開しています。

さらにNSAでは製品によって、.216、.2165、.217、.2175、.218、.219まで用意されています。

つまり「5.5mmなら.217か.218の二択」ではありません。

JSB Slugs H&N Slug HP .22 ZAN .22 Slugs NSA .22 Slugs

公称サイズが同じでも、同じフィットとは限らない

缶に.217と書かれていても、メーカーが違えば同じフィッティングになるとは限りません。

弾体形状、製造方法、寸法公差、測定位置などが異なるからです。

実際、Hard Air Magazineが公称.217のJSB KnockOut 25.39grを測定した例では、平均径は5.55mm、約.2185でした。

これはJSBの表記が間違っているという話ではありません。

公称径は製品を選ぶための基準であって、メーカーをまたいだ絶対的な実測寸法として扱わない方がよいということです。

「H&Nの.217が良かったから、別メーカーも.217なら同じ」とは限りません。

JSB KnockOut Slugs Review|Hard Air Magazine

一般的なライフリングとポリゴナルでは噛み方が違う

バレル内部のライフリングも、すべて同じ形ではありません。

ここでは大きく、一般的なランド&グルーブ式ライフリングと、ポリゴナル系ライフリングに分けて考えます。

一般的なランド&グルーブ式は、バレル内部に山と谷がはっきり作られ、山の部分が弾へ食い込んで回転を与えるタイプです。エアライフルでは、この中に12条ライフリングなどがあります。

ポリゴナル系は断面がより滑らかな多角形状になっており、一般的なライフリングとはスラッグへの食い込み方や接触の仕方が異なります。

私がこれまで扱ってきたノンチョークバレルでは、おおむね一般的なランド&グルーブ式では.216〜.217寄り、ポリゴナル系では.217〜.218寄りがフィットしやすい傾向があります。

ただしこれは最初に試すサイズの目安です。

メーカー名だけで判断してはいけません。同じメーカーでも、モデル、世代、口径、採用バレルによってライフリング形状は異なります。

弾径だけでなく「スラッグの長さ」も関係する

同じ.217でも、重量が違えばフィッティングが変わることがあります。

一般に、同じような形状・材質なら重量が増えるほどスラッグは長くなります。

例えばH&Nの.22 Slug HPでは、21grが全長6.7mmなのに対して、27grは7.9mmあります。

NSAでも20.2grは全長.260インチ、31.2grでは.363インチです。

弾が長くなれば、ライフリングと噛み合う部分も変わります。

そのため「このバレルは.217が合わない」と径だけで判断できない場合があります。

H&N Slug HP .22 NSA .22 Slugs

ポリゴナルで短い.217は緩くても、長い.217なら当たることがある

これは私自身が経験している例です。

あるポリゴナルバレルでは、23gr程度までの比較的短い.217スラッグはフィッティングがかなり緩く、精度も出ませんでした。

ところが同じ.217でも、27grや30grといった長い重量弾ではフィット感が良くなり、実際に精度が出た例があります。

直径表記は同じです。

違うのは重量と、それに伴う弾長です。

つまり「ポリゴナルだから.218」だけでは決められません。

逆に一般的なライフリングでも.218が当たることがある

反対に、一般的な12条タイプのライフリングでは.216〜.217が合いやすい傾向がありますが、21gr程度の比較的短い.218で十分な精度が出る場合もあります。

短いスラッグなら接触する長さも比較的短いため、少し太い径でも適切なフィットになることがあります。

結局、弾径だけではなく、弾径 × 弾長 × ライフリング形状で考える必要があります。

チョークバレルではさらに注意する

ここまでの目安は、基本的にノンチョークバレルを前提としています。

銃口側を絞ったチョークバレルでは、途中まで問題なく通っていたスラッグが、チョーク部分で急に強い抵抗を受けることがあります。

特に一般的なライフリングに.218を組み合わせる場合などは、バレル本体では適切でも、チョークでは太すぎる可能性があります。

Patriot Slugsも、エアガンではバレル径だけでなくチョークのばらつきがスラッグ適合を難しくする要因だと指摘しています。

したがってチョーク付きの場合は、最も狭い部分まで無理なく通るかを確認する必要があります。

Designing the Perfect Smallbore Airgun Slug|Patriot Slugs

NSAは0.0005インチ刻みまである

NSAには.2165や.2175まであります。

私自身NSAを使用してきた中では、鉛が硬めに感じられ、わずかな径違いでもバレルとのフィッティングがかなりシビアに精度へ出る印象があります。

そのためNSAのように0.0005インチ単位まで選択肢があることには、実際に使ってみると意味を感じます。

ただしNSAに限らず、同じ径でも重量や弾長が変われば結果は変わります。

結局、どの弾径から試す?

5.5mmスラッグを初めて選ぶなら、まずバレルの仕様を確認します。

ノンチョークであれば、一般的なランド&グルーブ式では.216〜.217付近、ポリゴナル系では.217〜.218付近を出発点にします。

そこで合わなければ、単純に径だけを変えるのではなく、重量と弾長も変えて試します。

チョーク付きなら、銃口側で抵抗が大きくなりすぎないことも確認します。

そして別メーカーへ変更するときは、同じ.217表記でも同じフィッティングになるとは考えません。

見るべきなのは、公称弾径 × 弾長 × ライフリング形状 × チョークです。

.216、.217、.218は「答え」ではなく出発点

5.5mmスラッグでは、「この銃は.217」とひとつの数字だけで決めてしまうのは少し乱暴です。

短い.217では緩くても、長い.217なら精度が出ることがあります。

逆に短い.218では良くても、長い重量弾では抵抗が大きくなりすぎる場合があります。

弾径の数字は、そのバレルに合うスラッグを探すための出発点です。

最終的な答えは、実際のフィッティングとグルーピングで確認します。

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